掃除には押さえるべき順番の基本ルールがあり、それを守るだけで効率も仕上がりもアップします。
このパートでは、ホコリが再発しにくく、手戻りも防げる掃除の進め方を、初心者にもわかりやすく解説します。
● ホコリは「上から下へ」「奥から手前へ」が鉄則
● 掃除機と拭き掃除は「掃除機が先」が正解
● 拭き掃除は「乾拭き→水拭き」の順番
掃除をするときは「上から下へ」「奥から手前へ」の順番で進めるのが最も効率的です。
ホコリやゴミは掃除中に舞い上がって下に落ちる性質があるため、上の方から掃除しないと、せっかくきれいにした場所に再びホコリが落ちてしまうためです。
以下の順番を意識すると、効率的に掃除ができます。
| 掃除する場所の例 | 推奨される掃除の順番 |
|---|---|
| リビング | 棚の上 → テーブル → 床（フローリング） |
| 玄関 | シューズラックの上 → 下駄箱 → 玄関タイル |
| 廊下やキッチン | 上部の収納棚 → 作業台 → 足元の床 |
「上から下」「奥から手前」を守るだけで、無駄な手戻りがなくなり、掃除時間も短縮できるでしょう。
掃除機は、拭き掃除よりも先に行うのが基本です。
床の上には見えないホコリや髪の毛、細かいゴミがたくさん落ちているためです。
例えば、以下のような失敗例がよくあります。
● 先に水拭きをしてしまい、ホコリが濡れて床に貼り付いてしまった
● 髪の毛や糸くずが雑巾に絡み、何度も洗う手間が発生した
● ホコリが残ったままモップをかけたため、床にスジが残った
また、正しい流れは、以下の通りです。
● フロア全体に掃除機をかけてホコリを除去する
● 乾拭きで細かなチリや皮脂を軽く取り除く
● 仕上げとして水拭きでしっかり汚れを落とす
掃除機 → 拭き掃除の順番を守ることで、効率よくキレイな仕上がりが得られます。
拭き掃除は、乾拭きを先に行い、その後に水拭きをする順番が理想的です。
乾拭きでホコリや細かいゴミを取り除いておくと、水拭きの際に汚れを効率よく落とせます。最初から水拭きをすると、ホコリが水分で固tたり、汚れが広がったり、拭き跡が残る原因になります。
乾拭きなしで水拭きをすると起こりがちな失敗は以下の通りです。
● フローリングで乾拭きせずに水拭き → ホコリが団子状になり、二度拭きが必要に
● ほこりが多い棚に直接水拭き → 雑巾がすぐに真っ黒にになり、汚れを広げてしまう
● 水拭きだけだと、皮脂汚れは取れてもホコリが残る
乾拭きと水拭きを正しい順番で行えば、掃除効率がアップし、きれいな状態を長く保てます。
掃除を効率よく進めるには、どの場所をどの順番で掃除するかがとても重要です。
ここでは、リビング・キッチン・トイレ・玄関など主要な空間ごとに最適な掃除の流れをご紹介します。
● リビング・寝室｜片付け→ホコリ→床
● キッチン掃除｜油汚れ・水拭き・床掃除
● トイレ・洗面所｜上部清掃・便器掃除・床仕上げ
● 玄関・廊下｜最後にまとめて行う一括掃除
リビングや寝室の掃除は、「片付け→ホコリ取り→床掃除」の順で行うのが基本です。
散らかった状態で掃除を始めると、ホコリやゴミが物の下に隠れ、掃除機やモップが行き届きにくくなるためです。
リビング・寝室の掃除の流れは、以下の通りです。
● 不要なもの・衣類・雑誌などを元の場所に戻す
● 棚の上や照明など、ホコリがたまりやすい場所をハンディモップなどで除去
● 最後に床を掃除機・拭き掃除で仕上げる
まず片付けを済ませてから掃除をすると、見た目も実用性も向上するでしょう。
キッチンは「油汚れ→水拭き→床掃除」の順で進めるのが効果的です。
キッチンは油汚れが多く、そのまま床掃除から始めると二度手間になります。
具体的な掃除の流れは、以下の通りです。
● コンロ周り・換気扇に洗剤を吹きかけて浸透させる
● 調理台・シンクまわりを水拭きする
● 最後に床のべたつきを拭き取り、全体を掃除機で仕上げる
頑固な油汚れは先に対処し、そのあとで全体を整えるのがキッチン掃除の鉄則です。
トイレや洗面所の掃除は、「上部→便器やボウル→床」の順で進めましょう。
照明や棚など上部のホコリが落ちてくるため、便器や床を先に掃除すると、せっかくきれいにした場所が再び汚れてしまいます。
掃除の基本的な流れは、以下の通りです。
● 棚の上やペーパーホルダー周辺などのホコリを除去する
● 便器・洗面ボウル・蛇口などを洗剤でこすり洗いを行う
● 床やマット周辺を雑巾で水拭きし、最後に乾拭きで仕上げる
トイレや洗面所の掃除は「上から順に」が鉄則です。衛生的にも効率的にも効果が高まります。
玄関や廊下の掃除は、他の部屋の掃除が終わった最後にまとめて行うのが効率的です。
家の出入りや掃除機の移動でホコリがたまりやすいエリアなので、先に掃除すると後からまた汚れてしまう可能性があります。
玄関・廊下の掃除の手順は、以下の通りです。
● 玄関マットや靴を外に出す
● ほうきや掃除機で床のゴミを除去する
● 水拭きまたは除菌シートで床やドア周りを仕上げる
玄関や廊下は、最後の仕上げと位置づけると、全体の掃除の流れがスムーズになります。
● タイマーを使って15分だけ掃除する
● 掃除前後の写真を撮って達成感を見える化する
● YouTubeや音楽を流して気分を上げる
● 一面だけなど掃除のハードルを下げる
掃除は「15分だけやる」と決めることで、無理なく習慣化できます。
時間を区切らずに掃除を始めると、「全部終わらせなきゃ」という心理的負担が重くなるため、途中で面倒になってしまいがちです。
短時間に絞れば、集中力も続きやすく、効率的に作業できます。
15分でできる掃除の例は、以下の通りです。
● キッチンのコンロまわりの中性洗剤とスポンジによる拭き掃除
● トイレの便器内と床の雑巾による清掃
● リビングのフローリングへの掃除機がけ
● 洗面所の鏡と蛇口のクロスによる乾拭き
● 下駄箱の整理整頓とホコリ除去
掃除を無理なく習慣化するための小さなスタートになります。
掃除の前後をスマホで撮影するだけで、モチベーションを維持しやすくなります。
汚れがひどかった部屋やキッチン、洗面所がきれいに変化する様子を視覚的に把握できるためです。
写真に残すべき掃除箇所は、以下の通りです。
| 部位 | 撮影の効果 |
|---|---|
| 浴室の鏡・壁 | 水垢やカビ取り後の変化が見えやすい |
| 換気扇 | 油汚れが除去された達成感が大きい |
| テーブル | 散らかった状態との比較がしやすい |
| 冷蔵庫内 | 整理整頓と汚れ除去の達成感が高い |
| 床まわり | ゴミやホコリの除去で見た目が変わる |
視覚的なビフォーアフターは、掃除をやりっぱなしにせず、継続への原動力になるでしょう。
掃除中に音楽や掃除系YouTubeを流すと、気分が上がって作業がはかどります。
音楽のリズムや声かけがあると「掃除＝苦行」ではなく、楽しみながらできる家事へと認識が変わり、長続きしやすくなるためです。
掃除時に活用しやすい音源・動画は、以下の通りです。
● Spotifyなどで「掃除用BGM」や「モチベーションアップ音楽」プレイリストを再生
● YouTubeで「ルームツアー」や「汚部屋 ビフォーアフター」系動画を流す
● 「プロのハウスクリーニング技術紹介」など、掃除方法の参考にもなるコンテンツを視聴
好きな音楽や動画を味方につけると、掃除の手間も気分よく乗り越えられるでしょう。
「今日はここだけ」と決めて掃除することで、気負わず継続できます。
家全体を掃除しようとすると手間も心理的負担も大きく、結果的に何もやらずに終わることもあるためです。
ハードルを下げる掃除の例は、以下の通りです。
● リビングのテレビ台だけを拭き掃除する
● 洗面台の蛇口と鏡だけをきれいにする
● 玄関のたたきを水拭きするだけにする
● キッチンの電子レンジ内だけを重曹で拭く
● トイレの便座だけを除菌シートで清掃する
「今日はここだけやればOK」という考え方は、掃除を長く続けるうえで非常に効果的です。
ここでは、掃除の効率を上げてくれる基本アイテムの選び方と使い方のコツを3つ紹介します。
● 基本セットは「掃除機・クロス・モップ・コロコロ」
● 掃除機とクイックルワイパーは併用がおすすめ
● 掃除道具はワンバスケット収納で移動効率をアップ
まずそろえたい掃除道具の基本セットは、「掃除機・クロス・モップ・コロコロ」の4つです。
掃除は汚れの種類や床材・場所によって適した道具が異なります。
基本の4つを揃えておけば、日常的なホコリ取りから拭き掃除まで、幅広い箇所に対応可能です。
基本セットの特徴と役割は以下の通りです。
| 道具 | 使い方・特徴 |
|---|---|
| 掃除機 | フローリングやカーペットのゴミ・ホコリ除去に最適 |
| マイクロファイバー クロス |
テーブル・洗面所・蛇口などの乾拭き、水拭きに便利 |
| モップ | 床の広い面積の拭き掃除に最適、水拭き対応タイプが◎ |
| コロコロ （粘着ローラー） |
ソファ・ラグ・カーテンなどの繊維製品のホコリ取りに活躍 |
上記の4点さえあれば、ほとんどの掃除シーンに対応できるため、まずはここから準備するのが効果的です。
掃除機とクイックルワイパーは、どちらか一方ではなく併用するのが効率的です。
掃除機はゴミの吸引に優れている一方で、小さなホコリや皮脂汚れ、花粉などはクイックルワイパー（ドライシート・ウェットシート）の方が得意です。
それぞれ得意な掃除範囲や場面が異なります。
2つの道具の併用パターンは、以下の通りです。
| 掃除場所 | 掃除機の使い方 | クイックルワイパーの使い方 |
|---|---|---|
| フローリング | 大きなゴミやホコリを吸引する | 表面の皮脂汚れや微細なほこりを拭き取る |
| 洗面所 | 髪の毛や細かなごみを吸い取る | ウェットシートで水拭きし、仕上げる |
| 寝室 | 隙間や家具の間をノズルで吸い取る | ドライシートで床のハウスダストを除去する |
それぞれの強みを活かした分担で掃除すれば、ムダがなく効率もアップします。
掃除道具は1つのバスケットやカゴにまとめて収納すると、作業効率が上がります。
部屋ごとに道具を取りに行ったり戻したりする手間がなくなり、掃除の中断やモチベーション低下を防げるためです。
ワンバスケットに入れておくと便利な道具は以下の通りです。
| 道具 | 使い方・特徴 |
|---|---|
| ハンディモップ | 棚や家電のホコリ除去 |
| 中性洗剤スプレー | テーブル・キッチンの軽い油汚れ対応 |
| 雑巾・クロス | 乾拭き・水拭き用に2枚 |
| 使い捨て ワイパーシート |
床や棚の拭き掃除 |
| コロコロローラー | ソファや布製家具のゴミ取り |
掃除道具をワンバスケットにまとめておけば、どの部屋でもサッと取りかかれるため、掃除がより日常化・習慣化しやすくなります。
ここでは、日常掃除と週次掃除の使い分け方や、実際に使える曜日別の掃除スケジュール例を解説します。
● 日常掃除と週次掃除の使い分ける
● おすすめの曜日別スケジュール例
効率的に掃除を進めるには、日常掃除と週次掃除を使い分けるのがポイントです。
毎日すべてを掃除しようとすると時間も手間もかかりすぎて続きません。
一方で、汚れがたまりやすい箇所や水回りを放置すると、カビや水垢、油汚れが蓄積し、掃除にかかる負担も増します。
日常掃除と週次掃除の違いは、以下の通りです。
| 掃除の種類 | 掃除する内容 | 対象箇所 |
|---|---|---|
| 日常掃除 | 拭き掃除 掃除機がけ 整理整頓 |
リビング 寝室 テーブル 床 洗面所 |
| 週次掃除 | 汚れ落とし 洗剤を使った洗浄 カビ対策 |
キッチン トイレ 浴室 換気扇 排水口など |
掃除の頻度と必要な作業を分けて考えることで、メリハリのある家事習慣が生まれます。
「毎日少し＋週に1度しっかり掃除」の分担を取り入れれば、掃除の負担が減り、清潔な状態を無理なく保てるでしょう。
1週間単位で掃除のスケジュールを組むと、全体のバランスが取りやすく、掃除忘れも減ります。
毎日どこか1箇所だけに集中すれば、1回の掃除時間は短くて済むためです。
「どこを掃除しよう？」と悩むこともなくなるため、掃除が習慣化しやすくなります。
1週間で家全体を回す掃除スケジュール例は、以下の通りです。
| 曜日 | 掃除場所 | 作業内容例 |
|---|---|---|
| 月曜 | リビング・寝室 | フローリングの掃除機がけ クロス拭き |
| 火曜 | キッチン | シンク・コンロまわりの油汚れ除去 |
| 水曜 | 洗面所・トイレ | 便器掃除 蛇口の水垢取り |
| 木曜 | 寝具まわり | 布団のリフレッシュ ベッド下の掃除 |
| 金曜 | 玄関・下駄箱 | ホコリ取り たたきの水拭き |
| 土曜 | 浴室 | 壁・床・排水口のカビ取り |
| 日曜 | 冷蔵庫・窓・家電 | 整理整頓 水拭き コードまわりの掃除 |
曜日ごとに掃除場所を決めておけば、家中を効率よくキレイに保てるだけでなく、毎日の家事の負担も軽減できるでしょう。
ここでは、掃除の順番にまつわるよくある質問に答えながら、より柔軟かつ実践的に活かせる考え方を解説します。
● 掃除の順番は毎回同じにしたほうがいいですか？
● 朝と夜、掃除に適した時間帯はありますか？
● 朝と夜、掃除に適した時間帯はありますか？
● 拭き掃除と掃除機がけ、順番を入れ替えても大丈夫ですか？
忙しい日常でも掃除を効率よく続けていくために、判断に迷いやすいポイントをクリアにしておきましょう。
掃除の基本ルールは変えず、掃除する場所や目的によって順番を柔軟に変えて構いません。
常に同じ順番で掃除しようとすると、状況に合わない非効率な動きになってしまうためです。
特に来客対応やカビ・油汚れなどの集中対策をしたいときは、重点エリアから掃除する方が効果的です。
おすすめの掃除の順番は、以下の通りです。
| シーン | おすすめの順番 |
|---|---|
| 来客があるとき | リビング → 玄関 → トイレの順で印象アップ |
| 湿気・カビが気になるとき | 浴室 → 洗面所 → 換気扇まわり |
| ホコリ対策優先なら | 棚・照明 → 床 → 家電（テレビなど） |
基本ルールを守りつつ、状況に応じて調整することが、効率的でストレスの少ない掃除のコツです。
掃除の目的や内容に応じて、朝と夜を使い分けるのがおすすめです。
朝は自然光が入り、ホコリや汚れが見えやすくなります。
逆に夜は空気が落ち着いていて、ホコリが舞いにくいため、拭き掃除や水まわりの作業が適しています。
時間帯別に向いている掃除内容は、以下の通りです。
| 時間帯 | 適した掃除内容 |
|---|---|
| 朝 | リビングのホコリ取り 玄関・キッチンの片付け |
| 夜 | 洗面所・浴室の水拭き トイレの便器清掃 |
自分のライフスタイルに合わせて時間帯を決めれば、掃除も続けやすく、家中を清潔に保てるでしょう。
基本的には「掃除機→乾拭き→水拭き」の順が理想ですが、状況によって一部入れ替えても問題ありません。
拭き掃除の前に掃除機をかけると、ホコリや髪の毛を事前に除去できるためです。
しかし、棚の上や家電まわりなど、掃除機が届かない部分では、先にクロスで乾拭きしておく方が効率的です。
順番を調整した方が良いケースは、以下の通りです。
| 掃除場所 | おすすめの順番 |
|---|---|
| 家具の上部/・照明 | 乾拭き → 床の掃除機がけ |
| 水まわり （洗面所・キッチン） |
拭き掃除 → 最後に掃除機で髪の毛やゴミを吸い取る |
| すき間の多い場所 | ノズル付き掃除機 → クロスで仕上げ拭き |
あくまで再汚染を防ぐことが目的なので、場所や素材に応じて柔軟に順番を調整しても問題ありません。
この記事では、効率よく部屋をきれいにするための掃除の順番・コツ・道具選び・スケジュール管理法までをわかりやすく解説してきました。
掃除は、なんとなく始めるのではなく、順番・方法・頻度を意識して取り組むことで、驚くほどスムーズになります。
「上から下へ」「奥から手前へ」などの基本ルールを押さえ、自分のライフスタイルに合わせてスケジュールを立てれば、無理なく習慣化できるでしょう。
また、掃除機と拭き掃除の使い分けや、便利な掃除グッズの選び方も大切なポイントです。
「完璧にやらなければ」と考えるのではなく、「今日は一面だけ」「15分だけ」など小さな工夫から始めると、片付けに対するハードルが一気に下がります。
この記事を参考に、自分に合った効率的な掃除スタイルを見つけてみてください。
きれいな部屋は、日々の暮らしや気持ちにも、きっとポジティブな変化をもたらしてくれるでしょう。
