水耕栽培インストラクター資格

【水耕栽培資格】手軽に植物を育てるのに役立つ資格4選をご紹介

水耕栽培は手軽に楽しめるガーデニングとして注目を集めています。
ただしテクニックを要する栽培方法のため、知識や技術 がないと上手くいかないことも。

そこでおすすめなのが、水耕栽培資格です。
資格取得のための 学習を通じて、水耕栽培を成功させるのに必要な知識と技術が学べます。
取得すれば、きれいな花を楽しんだり おいしい野菜を収穫できるようになったりするでしょう。

水耕栽培を成功させたい 方におすすめの資格をご紹介しますので、ぜひご覧ください。
【水耕栽培資格】手軽に植物を育てるのに役立つ資格4選をご紹介

目次

水耕栽培資格とは

まずは水耕栽培資格とはどんな資格なのかについて解説します。
水耕栽培の内容やその資格について学んでいきましょう。

1-1水耕栽培とは

水耕栽培とは、土を使わず水と肥料だけで植物を育てる方法で、「ハイドロカルチャー」とも呼ばれています。
植物の種や苗が根をはれるようにスポンジ・ガラス・ハイドロボールなどに植え、それらを水に浸す形で育てる栽培方法です。

水耕栽培によってヒヤシンスなどの花を育てて楽しむだけでなく、レタスなどの葉物野菜を育てて収穫することもできます。
現在では、野菜を水耕栽培で管理して育てるスマート農業など、さまざまな活用がされている栽培方法です。

1-2水耕栽培資格の概要

水耕栽培資格は、水耕栽培の方法を学べる資格です。
水耕栽培の基本のやり方はもちろん、食用野菜の栽培・緑のカーテンなどの応用方法も学べます。

水耕栽培は、植物により必要な水量や肥料の量が違うため、水耕栽培を成功させるには植物に関する知識が必要になります。
資格を取得すれば、自宅で水耕栽培を十分楽しめるようになるでしょう。
知識を就職やキャリアアップに活かすこともできます。

水耕栽培資格を取得するとできるようになること

水耕栽培資格を取得すると、さまざまな活動ができるようになります。
水耕栽培資格でできるようになることと、それにより得られるメリットなどをご紹介します。

2-1水耕栽培を自宅で楽しむ

水耕栽培によって、ヒヤシンスのような花・レタスやトマトなどの野菜・果物など、実にさまざまな植物が育てられます。
資格を取得すれば、水耕栽培で花や野菜を上手に育てることが可能になります。

水耕栽培は土を使う栽培方法よりも、植物が育てやすいです。
初めて園芸に挑戦する方でも、水耕栽培資格を通して園芸や水耕栽培について学べば、ガーデニングを楽しめるようになるでしょう。
花や野菜・果物をたくさん育てられるようになれば、自分で育てたものを販売して収入になることも。
水耕栽培資格を取得すれば、さまざまな楽しみ方がある資格です。

2-2水耕栽培の知識を仕事に活かす

水耕栽培資格で得られた知識は、園芸店・花屋・ホームセンターなど、植物の苗や種を扱うお店での仕事に活用できます。

資格取得にあたって種や苗の扱いも含めて学ぶため、お客様に植物に関するアドバイスをしたり相談にのったりできるようになります。
資格の知識を利用してお客様の力になれれば、売上向上やキャリアアップも目指せるかもしれません。

水耕栽培資格は、主に趣味の面で活用できる資格ですが、工夫すれば仕事でも役立てられるでしょう。

2-3水耕栽培の講師として活動する

水耕栽培の知識や技術を教える講師活動も、資格の活かし方のひとつです。
水耕栽培をカルチャースクールやワークショップで伝える活動を続ければ、講師として独立できる可能性もあります。

独立後は、自宅サロンの開業や企業とのコラボレーションの可能性も。

講師活動に限らず、独立して活動するのはとても大変ですが、その分夢もあります。
サロン開業などの夢がある方にも、水耕栽培資格はおすすめです。

おすすめの水耕栽培資格2選

実際にどのような水耕栽培資格があるか見ていきましょう。
おすすめの水耕栽培資格を二つご紹介します。

3-1水耕栽培インストラクター(水耕栽培資格)

資格概要
認定協会 日本インストラクター技術協会(JIA)
受験資格 特になし
受験料 1万円(税込)
受験申請 インターネットからの申し込み
受験方法 在宅受験
合格基準 70%以上の評価
受験日程 毎年偶数月の20〜25日
(受験申込期間は受験月の前月)
資格試験概要 水耕栽培とは/水耕栽培の方法/ペットボトルでの方法/水耕栽培の利点/多段式の水耕栽培/タワー型の水耕栽培/水耕栽培の注意点など

水耕栽培の基礎的な知識が手に入る資格です。
水耕栽培の仕組みだけでなく、ペットボトルなど身近なものを使って水耕栽培を行う方法など、さまざまな方法を学べます。
初めて水耕栽培に挑戦する方も「水耕栽培インストラクター」を取得すれば、水耕栽培楽しめるようになるでしょう。

「水耕栽培インストラクター」は、受験申し込みと試験が在宅でできる資格でもあります。
試験会場に行く時間が取れない方や、資格試験は初めての方でも挑戦しやすい資格であるといえます。

3-2水耕栽培士®

資格概要
認定協会 日本生活環境支援協会(JLESA)
受験資格 特になし
受験料 1万円(税込)
受験申請 インターネットからの申し込み
受験方法 在宅受験
合格基準 70%以上の評価
受験日程 毎年偶数月の20〜25日
(受験申込期間は受験月の前月)
資格試験概要 水耕栽培に必要な道具/植物の育成に関する知識/トマト・クレソン・春菊・ヘチマ・イチゴ・エンドウ豆・小松菜などを水耕栽培で栽培する方法/タワー型・ポンプ型・トロ舟・多段式・連結式・発泡スチロールなどを使った水耕栽培/排水の配管/水温対策/害虫対策など

水耕栽培、特に野菜などの扱いについて学べる資格です。
内容の一部が「水耕栽培インストラクター」と似ていますが、「水耕栽培士®」は野菜ごとの育て方や水耕栽培の技法に重点を置いた内容となっています。

「水耕栽培士®」も、受験申し込みと試験を在宅で行えます。
受験日程を調節すれば、「水耕栽培インストラクター」と同時に受験可能です。
両方取得できれば、片方だけ取得したときよりも水耕栽培への理解を深められるでしょう。

水耕栽培に役立てられる資格2選

次にご紹介する資格は、園芸関係の資格です。
水耕栽培資格ではありませんが、水耕栽培で役立つ知識や技術を学べます。
また国家資格などもあるため、就職でアピールポイントとしての活用もできるでしょう。
水耕栽培資格を取得する際は、以下の資格も一緒にご検討ください。

4-1園芸装飾技能士

資格概要
認定協会 厚生労働省
(実施委託先:中央職業能力開発協会)
受験資格 ・3級:不問
・2級:実務経験2年以上または3級合格者
・1級:7年以上の実務経験または2級合格後2年以上・3級合格後4年以上の実務経験
(学歴により必要な実務経験が異なる)
受験料 ・学科試験:3,100円(税込)
・実技試験:1万8,200円(税込)
※都道府県により金額が異なる場合がある
受験申請 都道府県を管轄している職業能力開発協会へ申し込む
受験方法 指定の試験会場にて筆記試験・実務試験を行う
合格基準 ・学科試験:100点満点中65点以上
・実技試験:100点満点中60点以上
受験日程 ・学科試験:7月中旬〜9月上旬・1月末〜2月中旬
・実技試験:6月中旬〜9月上旬・11月下旬〜2月下旬
資格試験概要 学科試験:室内園芸装飾法/材料/庭園/植物一般/観賞用植物の維持管理/園芸施設/安全衛生/実技試験:室内園芸装飾作業

オフィスや店舗などで観葉植物の装飾・維持する技能があることを証明できる資格です。
室内で植物を扱うための知識や技術が得られることから、自宅で水耕栽培に挑戦する際にも役立ちます。

「園芸装飾技能士」は、厚生労働省が認める国家資格でもあります。
取得すれば、園芸関係の仕事でのキャリアアップや就職に役立てられるでしょう。

水耕栽培資格を趣味だけでなく仕事にも活かしたい場合は、「園芸装飾技能士」の取得もおすすめします。

4-2グリーンアドバイザー

資格概要
認定協会 公益社団法人 日本家庭園芸普及協会
受験資格 協会が指定する通信講座を受講する
受験料 一般:4万700円(税込)
学生2万350円(税込)
試験合格後5年分の登録料納付が必要
受験申請 インターネットまたは郵送により申し込み
受験方法 指定の会場にて筆記試験
合格基準 非公開
受験日程 公式ホームページより発表
資格試験概要 植物に関する生理学的基礎知識/現代生活と花・緑/種子・球根・苗の基礎知識/植物分類/植物の特性/播種・定植の方法/繁殖・交配の方法/用土・肥料の基礎知識/病害虫と薬品の基礎知識/園芸用品・用具の基礎知識/園芸作業/花壇・コンテナ・鉢物栽培の基礎知識/園芸デザインと飾り方

家庭園芸に関する知識と技術が得られる資格で、園芸の基礎を学べるため、水耕栽培でも役立つでしょう。

受験には協会が指定する講座を受講する必要があります。
講座は通学だけでなくオンラインでも受講できるため、受験の予定がある場合は受講しやすい方法を選びましょう。

「グリーンアドバイザー」を取得すると、園芸教室の講師や相談員として活動する機会が増えます。
講師などを目指している方は、「グリーンアドバイザー」の取得がおすすめです。

水耕栽培資格の勉強方法

水耕栽培資格取得を目指すのに、3種類の勉強方法があります。
水耕栽培資格で利用できる勉強方法とその特徴をご紹介します。

5-1独学で取り組む

水耕栽培資格は受験条件が定められていないため、しっかり勉強すれば独学でも合格できるでしょう。
独学は試験対策にかかる費用がテキスト代だけと控えめなうえに、自分のペースで勉強できるなどの利点があります。

メリットがたくさんある独学ですが、デメリットもあります。
試験対策のペース配分も自分で行う必要があるため、計画がうまく立てられないと対策不十分な状態で試験に臨むことに。
独学は、計画を立てるのが苦手な方には向いていません。

計画を立てるのが苦手な方や、ひとりで黙々と取り組むのが難しい方は、次にご紹介する通信講座の利用がおすすめです。

5-2通信講座を利用する

水耕栽培資格は、通信講座が活用できます。
通信講座はカリキュラムで学ぶ内容が決められており、独学のように勉強の計画を立てる必要がありません。
カリキュラムに従って勉強するだけで、計画的に試験対策ができます。

また、通信講座のテキストは資格試験に必要な内容がまとめられているため、効率的に勉強できます。
独学が苦手な方や、効率的に試験対策を行いたい方は、通信講座をご利用ください。

5-3水耕栽培に挑戦する

水耕栽培資格のテキストに書いてある内容を、実際に試してみるのもよい勉強方法です。
テキストを見ながら、水耕栽培に挑戦してみましょう。

水耕栽培に必要な種や苗ですが、園芸店やホームセンターで販売されていることが多いです。
近くに園芸店やホームセンターがなければ、スーパーなどの食料品店で代わりになる食材を探してください。

スーパーで販売されているスプラウトなどの食材は、水耕栽培で育てられます。
テキストに記載されている野菜で食材から種を取れるものがあれば、種を採取して育ててみましょう。
普段何気なく食べている食材も、活用すれば試験対策の教材として利用可能です。

テキストに従って水耕栽培を行うことで、観察しながら試験内容を覚えられます。
植物の変化を通して水耕栽培について学べるため、本を読んでいるだけのときよりも内容が頭に入りやすくなります。

余裕がある方は、ぜひ水耕栽培にチャレンジしてください。

水耕栽培で育てた植物を販売する際の注意点

水耕栽培で花や実などを大量に育てられれば、お店などで販売もできるでしょう。
しかし、植物の販売にはいくつか注意点があります。
水耕栽培でできたものを販売する際は、以下の内容に注意してください。

6-1種や苗を売るには登録が必要

水耕栽培に限らず、農業やガーデニングを営む方の中には、自分で育てた花や野菜だけでなく、その種・苗を販売する方もいます。
しかし、種や苗は「種苗法(しゅびょうほう)」と呼ばれる法律で管理されているので、注意が必要です。

植物の新しい品種を生み出した場合、種苗法による「品種登録」を行い「育成者権」を取得します。
登録された品種は、育成者権を持つ人の許可なしに販売できません。

水耕栽培で育てた種や苗の育成者権を持っているなら届け出は必要ありませんが、そうでないなら必ず手続きが必要です。
品種登録された植物を無断で販売すると罰せられる可能性もあります。

これは植物全般が該当する法律です。
水耕栽培で咲かせた鉢植えの花・野菜の種や苗を販売しようとしている方や、水耕栽培セットを自作し、種や苗をつけて販売しようとしている方は、販売許可を取るところから取りかかりましょう。

6-2販売のための店舗や販路が必要

水耕栽培で野菜を育てて販売する際、販売経路を確保する必要があります。
個人で、しかも畑などを使わない水耕栽培で育てる場合、販売できる量は非常に限られるでしょう。
農家さんのように大量に作り、スーパーなどに卸すなどの売り方はできません。
現実的には、以下の方法を活用する形になるでしょう。

【水耕栽培でできた作物の販売経路】
・道の駅・青空市場などの個人スペース
・無人販売所
・マルシェやフリーマーケット
・フリマアプリやネットショップ

環境や水耕栽培でとれる量により、適する販売経路は変わります。
水耕栽培でできた野菜などを販売したいなら、どの販売経路が使えるかあらかじめ調べておきましょう。

まとめ

水耕栽培資格は、水耕栽培で花や野菜・果物を育てる技術を学べる資格です。
取得すれば、水耕栽培を楽しめるほか、資格で得た知識や技術を仕事や就職に活かすこともできます。

水耕栽培に役立つ資格は、水耕栽培資格だけではありません。
園芸系の資格でも水耕栽培に役立つ内容が学べるため、おすすめです。
園芸系の資格の中には国家資格もあるため、キャリアアップや就職を意識して資格を取得する際は、あわせて園芸系の資格も取得するとよいでしょう。

水耕栽培資格を取得できれば、ベランダや室内で花や緑をより一層楽しめるようになります。
手軽に園芸を楽しみたい方や、水耕栽培で野菜などを育ててみたい方は、ぜひ水耕栽培資格の取得をご検討ください。