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デリカビーズとは?シードビーズ(丸小)との違い、素材や特徴

記事作成日:2025.01.10
ビーズアクセサリー作りを楽しんでいるけれど、「作品の仕上がりがいまいち」「どのビーズを選べばいいの?」と悩んでいませんか?実は、ビーズの選び方一つで作品の質が大きく変わることをご存知でしょうか。本記事では、高品質なビーズとして知られるデリカビーズについて、特徴や選び方、活用法まで詳しく解説していきます。
デリカビーズとは?シードビーズ(丸小)との違い、素材や特徴

目次

デリカビーズとは?

デリカビーズは、株式会社MIYUKIが開発した高品質なシードビーズの一種です。一般的なシードビーズと比べて均一な形状と繊細な仕上がりが特徴で、ビーズアクセサリー作りのプロたちからも高い評価を得ています。ここでは、基本からしっかりと解説していきましょう。

1-1デリカビーズの特徴

デリカビーズは、シリンダー型(筒状)の形をしたビーズで、その精密な作りと均一な形状が最大の特徴です。一般的なシードビーズの直径が2mm前後なのに対し、デリカビーズは1.3mm~3mm程度とサイズバリエーションが豊富です。
特に小さいサイズは繊細な作品作りに最適で、ビーズ織りやビーズステッチなどの技法でよく使用されています。また、穴が大きく設計されているため、糸通しがしやすく、何度も糸を通す複雑な作品でも扱いやすいのが特徴です。ガラス部分は薄く作られているため、一般的なシードビーズと比べて軽量なのも魅力のひとつです。

1-2なぜデリカビーズが選ばれるの?

デリカビーズが多くのビーズ愛好家から支持される理由は、その完成度の高さにあります。均一な形状により、ビーズを並べたときにきれいに揃い、すき間なく配置できます。そのため、ビーズ織りやビーズステッチなどの技法で作品を作る際に、美しい仕上がりが期待できます。

デリカビーズの5つの魅力!

デリカビーズには、一般的なシードビーズにはない特別な魅力がたくさんあります。これらの特徴を理解することで、作品作りの可能性が大きく広がります。ここからは、デリカビーズの持つ5つの重要な特徴について、具体的な例を交えながら詳しく説明していきましょう。

2-1①小さくて均一な形が特徴

デリカビーズの最大の特徴は、その精密な形状です。一つ一つのビーズが同じ大きさ、同じ形に作られているため、並べたときにきれいに揃います。中でも最も小さいDBSサイズは直径1.3mm、長さ1.15mmしかなく、穴の大きさも0.56〜0.7mmという繊細なサイズです。
このような精密な寸法で作られているからこそ、細かな模様や複雑なデザインを表現することができます。また、均一な形状は作品の完成度を高めるだけでなく、作業効率も向上させます。ビーズが揃っているため、ビーズ織りやステッチ作業がスムーズに進められるのです。

2-2②1000色以上!豊富な色展開

デリカビーズの魅力の一つに、豊富なカラーバリエーションがあります。通常のシードビーズが数百色程度なのに対し、デリカビーズは1000色以上もの色展開があります。透明感のある美しい色合いから、深みのある落ち着いた色まで、あらゆる色味が用意されているので、どんなデザインの作品でも思い通りの表現が可能です。
特に、グラデーションを表現する際には、微妙な色の違いが活きてきます。また、オーロラ加工やメタリック加工など、様々な表面処理が施されたものもあり、光の反射を活かした華やかな作品作りも楽しめます。

2-3➂キラキラ光る上質な素材

デリカビーズの素材には、高品質なガラスが使用されています。ガラスの透明度が高く、光を美しく反射するため、作品に上品な輝きをもたらします。特にガラスの厚みが薄いことで、光が通り抜けるような透明感のある仕上がりになるのが特徴です。
また、表面加工の品質も非常に高く、メタリック加工やオーロラ加工が施されたものは、長期使用しても色落ちや剥がれが少ないことで知られています。

2-4④なめらかで上品な質感

デリカビーズの表面は非常になめらかで、高級感のある質感が特徴です。これは製造工程で特別な研磨処理が施されているためで、一般的なシードビーズと比べると明らかな違いを感じることができます。特に、ビーズ同士を密着させて配置する作品では、この滑らかな表面処理が活きてきます。
ビーズとビーズの間に隙間ができにくく、まるで一枚の布のような美しい仕上がりを実現できます。また、この上質な質感は、アクセサリーとしての価値も高めてくれます。手作りとは思えないほどの高級感を演出できるため、プレゼントとしても喜ばれます。

2-5⑤軽くて使いやすい

デリカビーズは、ガラスの部分が薄く作られているため、同じサイズのシードビーズと比べるとかなり軽量です。この特徴は、大きめのアクセサリーを作る際に特に重要になってきます。
例えば、ロングネックレスやボリュームのあるピアス、大きめのブローチなどを作る場合、一般的なシードビーズでは重すぎて着け心地が悪くなることがありますが、デリカビーズなら軽やかな着け心地を実現できます。また、薄いガラスながらも強度は十分にあり、日常的な使用に耐える耐久性を備えています。

デリカビーズとシードビーズ、何が違うの?

ここまでデリカビーズの特徴について説明してきましたが、一般的なシードビーズと比べると、その違いがより明確になります。価格は若干高めになりますが、その分どのような利点があるのか、実際の使用場面を想定しながら詳しく見ていきましょう。

3-1大きさを比べてみよう

デリカビーズとシードビーズの最も分かりやすい違いは、そのサイズにあります。一般的なシードビーズ(丸小)の直径は約2mmですが、デリカビーズにはDBS(直径1.3mm)からDBL(直径3mm)まで、4種類のサイズが用意されています。特に小さいサイズのDBSは、繊細な作品作りには欠かせません。
また、シードビーズは製造過程でサイズにばらつきが出ることがありますが、デリカビーズは厳密な品質管理のもと製造されているため、サイズの均一性が保たれています。

3-2穴の大きさはこんなに違う

デリカビーズの穴は、一般的なシードビーズと比べて大きく設計されています。シードビーズの穴が約0.5~0.8mmなのに対し、デリカビーズの穴は0.8~1.6mmと、サイズによって異なるものの全体的に大きめです。この違いは作品作りの際に大きな影響を与えます。
デリカビーズは穴が大きいため、太めの糸や針を使用でき、また何度も糸を通すような複雑な編み方でも作業がスムーズです。特に、ビーズ織りやビーズステッチなど、何度も糸を往復させる技法では、この特徴が大きな利点となります。

3-3素材と加工方法の違い

デリカビーズとシードビーズは、使用されているガラスの質や加工方法にも違いがあります。デリカビーズは高品質なガラスを使用し、特殊な研磨処理を施すことで、透明感があり滑らかな表面を実現しています。
一方、一般的なシードビーズは、比較的シンプルな加工で仕上げられています。また、デリカビーズはガラス部分を薄く作ることで軽量化を実現していますが、それでいて強度は十分に保たれています。
表面加工の種類も豊富で、メタリックやオーロラなどの特殊な加工も、一般的なシードビーズより美しい仕上がりとなっています。

3-4どんな作品に向いているの?

デリカビーズは、その特徴から特に繊細な作品作りに向いています。ビーズ織りやビーズステッチなど、ビーズを密に並べる技法では、その真価を発揮します。均一なサイズと形状により、ビーズ同士がきれいに並び、すき間のない美しい仕上がりを実現できます。また、軽量であることから、大きめのアクセサリーやブローチなど、装着時の負担が気になる作品にも適しています。
一方、シードビーズは、カジュアルな作品や、あえて手作り感を出したい作品に向いています。それぞれの特徴を理解し、作りたい作品のイメージに合わせて使い分けることが大切です。

3-5値段と買いやすさを比較

デリカビーズは、その高品質な作りから、一般的なシードビーズより価格は高めに設定されています。しかし、作品の仕上がりを考えると、その価値は十分にあると言えるでしょう。
購入方法については、手芸店やビーズ専門店で購入できるほか、オンラインショップでも多くの種類が販売されています。ただし、人気の色や特殊な加工が施されたものは品切れになることも多いため、気に入った色を見つけたら、まとめ買いをすることをおすすめします。

デリカビーズの種類と選び方のコツ

デリカビーズには数多くの種類があり、初めて購入する方は選び方に迷うかもしれません。ここでは、デリカビーズの基本的な種類とその特徴、そして目的に応じた選び方について詳しく解説していきます。適切なビーズを選ぶことで、作品の質が大きく変わってきますので、しっかりと理解しておきましょう。

4-1サイズの種類を覚えよう

先ほども軽く触れましたが、デリカビーズのサイズは大きく4種類に分類されています。

DBS(最も小さい):直径1.3mm
DB(標準的):直径1.6mm
DBM(中サイズ):直径2.2mm
DBL(最大):直径3mm
となっています。それぞれのサイズには特徴があり、用途によって使い分けることが重要です。
DBSは最も繊細な作品に向いており、細かな模様や複雑なデザインを表現する際に使用します。標準サイズのDBは最も汎用性が高く、多くの作品に使用できます。DBMとDBLは存在感のある大きめの作品に適していて、一粒一粒の輝きを活かしたデザインが可能です。

4-2形で選ぶ:丸型?六角?

デリカビーズの形状は、主に丸型と六角型の2種類があります。丸型は最もベーシックな形状で、なめらかな仕上がりを求める作品に適しています。光を柔らかく反射し、上品な印象を与えることができます。一方、六角型は角があることで光の反射が強く、キラキラとした華やかな印象を演出できます。
また、六角型は形状によって並べたときにしっかりと固定されるため、ビーズ織りなどの技法で使用すると安定感のある作品に仕上がります。用途や好みに応じて、これらの形状を選択することで、作品の印象を大きく変えることができます。

4-3素材と加工の違いを知ろう

デリカビーズの素材は主にガラスですが、その加工方法によって様々な表情を見せます。基本となるのは透明感のある「スキ」と呼ばれるタイプで、光を通すきれいな仕上がりが特徴です。
不透明な「ギョク」は、しっとりとした落ち着いた印象を与えます。表面にメタリック加工を施したものは、独特の輝きを放ち、高級感のある作品作りに適しています。また、オーロラ加工が施されたものは、虹色に輝く美しい効果があり、アクセサリーやネイルアートなどで人気です。

4-4目的別おすすめの選び方

作品の用途によって、最適なデリカビーズは異なってきます。アクセサリー作りでは、装着時の快適さを考慮して、軽いDBSやDB、オーロラ加工やメタリック加工を施したものがおすすめです。ビーズ織りやビーズステッチでは、均一な大きさのDBが作業しやすく、美しい仕上がりを実現できます。
また、ネイルアートやデコレーションでは、小さめのDBSが繊細なデザインを可能にします。さらに、大きめの作品を作る場合は、DBMやDBLを使用することで、存在感のある仕上がりを実現できます。

4-5初めて買うならこれ!

初めてデリカビーズを購入する方には、まず標準的なDBサイズの透明(スキ)タイプをおすすめします。このサイズは最も汎用性が高く、多くの作品に使用できます。色は、白や黒などのベーシックなものと、好みの明るい色を2~3色選ぶとよいでしょう。
また、作品のアクセントとして使用できるメタリックやオーロラ加工のものを1色加えると、表現の幅が広がります。購入する量は、小さなアクセサリーであれば各色5gほどから始めるのが適切です。慣れてきたら、徐々にサイズや加工の異なるものを試してみることで、作品の可能性が広がっていきます。

デリカビーズで作れる素敵な作品

デリカビーズの基本的な特徴や選び方について理解できたところで、実際にどのような作品が作れるのか見ていきましょう。デリカビーズは、その精密な作りと美しい輝きを活かして、様々な作品作りに活用できます。アクセサリーから装飾品まで、幅広い作品作りを楽しむことができます。

5-1アクセサリー作りの基本

デリカビーズを使ったアクセサリー作りでは、その繊細な輝きと軽さを活かした作品を作ることができます。基本的なピアスやイヤリングから、華やかなネックレスまで、幅広い作品作りが可能です。
まずは作りたい作品のイメージをしっかりと持ち、使用する道具と材料を準備しましょう。アクセサリー作りに必要な道具と材料は以下の通りです。
・ビーズ専用の細い針
・テグスまたはビーズ糸
・ピンセット
・ハサミ
・ビーズマット
・アクセサリーパーツ(金具類)
・デリカビーズ(必要な色)
・ケース(仕分け用)
アクセサリー作りでは、デリカビーズの穴の大きさを活かして、複数回糸を通す技法を使うことができます。これにより、立体的なデザインや複雑な模様を作ることが可能です。
また、軽量であることを活かして、大きめのデザインでも着け心地の良い作品を作ることができます。特に初心者の方は、シンプルなデザインから始めて、徐々に技法を増やしていくことをおすすめします。

5-2ビーズ刺繍に挑戦してみよう

デリカビーズを使ったビーズ刺繍は、その小ささと均一性を活かして、絵画のような繊細な表現が可能です。布地に一つ一つビーズを縫い付けていくことで、独特の質感と輝きを持つ作品を作ることができます。ビーズ刺繍は時間のかかる作業ですが、その分だけ愛着のある作品に仕上がります。ビーズ刺繍に必要な道具と材料は以下の通りです。
・刺繍針(ビーズ用)
・刺繍糸または絹糸
・土台となる布
・刺繍枠
・ピンセット
・はさみ
・デリカビーズ(必要な色)
・図案や下書き用具
ビーズ刺繍では、まず図案を布に写し、その線に沿ってビーズを縫い付けていきます。デリカビーズは小さいため、細かな曲線や複雑な模様も美しく表現できます。初めは簡単な模様から始めて、徐々に複雑なデザインに挑戦していくのがよいでしょう。
特に気を付けたいのは糸の強さと張り具合で、しっかりとビーズを固定しつつ、布地にしわが寄らないように調整することが大切です。

5-3ビーズステッチのコツ

ビーズステッチは、デリカビーズを使った代表的な技法の一つです。ビーズを一つ一つ編み上げていくことで、レース編みのような繊細な模様を作ることができます。デリカビーズの均一な形状は、ビーズステッチの美しさを引き立てる重要な要素となります。

5-4モザイク風アートの作り方

デリカビーズを使ったモザイクアートは、小さなビーズを並べて大きな絵を作り出す技法です。その精密な形状と豊富なカラーバリエーションを活かして、写真のような精密な表現から抽象的なデザインまで、様々な作品を作ることができます。モザイクアートに必要な道具と材料は以下の通りです。
・接着剤(ビーズ用)
・土台となるボード
・ピンセット
・デザイン図案
・デリカビーズ(必要な色)
・下書き用具
・仕上げ用コーティング材
・マスキングテープ
モザイクアートの制作では、まず下地となるボードにデザインを描き、そこにビーズを一つずつ配置して接着していきます。デリカビーズは小さいため、細かいグラデーションや複雑な模様も表現可能です。
作品の大きさによっては膨大な数のビーズが必要になるため、事前に必要数を計算して十分な量を準備することが重要です。また、接着後は専用のコーティング材で表面を保護することで、長く美しい状態を保つことができます。

5-5オシャレなネイルアートも!

デリカビーズは、その小ささと美しい輝きを活かして、ネイルアートの装飾としても人気です。通常のネイルアートに、キラキラと輝くアクセントとしてデリカビーズを取り入れることで、より華やかで個性的なデザインを楽しむことができます。ネイルアートに必要な道具と材料は以下の通りです。
・ネイルグルー(ビーズ専用)
・ネイルアート用ピンセット
・デリカビーズ(小さめサイズ推奨)
・トップコート
・ベースネイル用品
・爪の下に敷くマット
・細かい作業用ライト
・ビーズ拾い用スティック
ネイルアートでデリカビーズを使用する際は、まずベースとなるネイルカラーを塗り、完全に乾かしてからビーズを配置していきます。デリカビーズは小さいため、繊細なデザインを作ることができますが、その分慎重な作業が必要です。
特に接着剤の量や配置の方法によって、仕上がりや持ちの良さが大きく変わってきます。最後にトップコートでしっかりとコーティングすることで、長持ちする美しい仕上がりを実現できます。

まとめ

デリカビーズは、その精密な作りと美しい輝きによって、ビーズ作品の可能性を大きく広げてくれる素材です。作品作りを始める際は、基本的な知識と技術を身につけ、徐々にステップアップしていくことをおすすめします。そして、失敗を恐れずにチャレンジすることで、新しい発見や楽しみが広がっていくことでしょう。本記事で紹介した内容を参考に、あなたも素敵なデリカビーズ作品作りを始めてみませんか?