ピラティスインストラクター資格

ピラティスインストラクターになるには?必要な資格や収入などを解説

記事作成日:2025.01.24
「ピラティスインストラクターになるためにはどうすればいい?」
「ピラティスインストラクターになるには資格は必要?」
「ピラティスインストラクターの収入はどれくらい?」

上記のようなお悩みをお持ちではないでしょうか。
ピラティスインストラクターは、資格がなくても目指せる職業です。
しかし、ピラティスの知識はもちろん、スキルと経験が必要なので簡単になれるわけではありません。

この記事では、ピラティスインストラクターになるための手段やおすすめの資格、向いている人などについて詳しく解説します。また、ピラティスインストラクターの収入の目安についても触れていますので、ぜひ最後まで読んで参考にしてみてください。
ピラティスインストラクターになるには?必要な資格や収入などを解説

目次

ピラティスインストラクターの仕事とは?

ピラティスインストラクターの仕事は、お客様のニーズに応じた効果的で安全な指導を行います。
ピラティスの指導は、ただエクササイズを教えるだけではなく、お客様一人ひとりの身体の状態や目標に合わせて適切なサポートを行う必要があります。また、安全性を確保しながら正確に動きをガイドし、お客様が最大限の効果を感じられることが重要です。

例えば、お客様が身体に不調を抱えている場合、症状の状態に合わせたエクササイズを選び、無理のない範囲で進めます。また、レッスン以外でもお客様とのコミュニケーションを密に取り、信頼関係を築きましょう。

ピラティスインストラクターになるにはどうすればいい?

ピラティスインストラクターになるのは、以下のような方法が挙げられます。

・アルバイトとして経験を積む
・養成スクールに通う
・通信講座を受講する

以下で詳しく解説していきます。

2-1アルバイトとして経験を積む

ピラティスインストラクターを目指すなら、アルバイトを通じて現場経験を積むのがおすすめです。
アルバイトとして働きながら、実際のレッスンの流れや指導方法を学びながら、自分自身のスキルを磨けます。また、プロのインストラクターと一緒に働き、現場で求められる知識や対応力を身に付けられるでしょう。
ピラティススタジオやフィットネスクラブでアシスタント業務を行いながら、指導の基礎を学ぶのは効果的です。また、インストラクター資格を取得するための勉強時間を確保しやすく、資格取得後にスムーズにインストラクターとしてデビューするケースも少なくありません。
アルバイトで経験を積むのは、ピラティスインストラクターへの第一歩と言えるでしょう。

2-2養成スクールに通う

ピラティスインストラクターになるためには、養成スクールに通うことで専門知識と実践的なスキルを効率よく学べます。

養成スクールでは、解剖学や生理学などの基礎知識から、具体的な指導方法、レッスンの進め方まで幅広く学べます。また、資格取得に必要なカリキュラムが整っており、インストラクターとして必要なスキルを体系的に習得できるでしょう。
多くのスクールでは、指導練習や模擬レッスンを通じて、実際の現場を想定した学びを提供しています。実践的な指導力を身につけ、資格取得後に自信を持ってレッスンを行えるようになるでしょう。
スクールによっては卒業後の就職サポートがある場合もあり、インストラクターとしてのデビューを後押ししてくれます。

養成スクールは、ピラティスインストラクターとしての基礎を確立し、資格取得への近道となるでしょう。

2-3通信講座を受講する

ピラティスインストラクターになるには、通信講座を受講して学ぶ方法もあります。
通信講座は、場所や時間に縛られず、自分のペースで学習できるのが大きなメリットです。また、多くの通信講座では、ピラティスの基本知識から指導技術までを体系的に学べる教材が用意されており、初心者でも安心して取り組めます。
例えば、働きながら学びたい人や育児中の人にとって、通信講座はスキマ時間を活用して学べるでしょう。また、講座終了後には資格試験のサポートを提供している通信講座も多く、効率的にインストラクター資格を取得できます。
通信講座は、自分のライフスタイルに合わせて学びながらピラティスインストラクターを目指すのにおすすめです。

ピラティスインストラクターになるためにおすすめの資格

ピラティスインストラクターになるためには、資格は必須ではありませんが取得していると信頼性が高まります。

以下では、おすすめのピラティスインストラクターの資格をご紹介します。

・ボディメンテナンス系ピラティス資格IBMA認定ピラティスインストラクター
・BESJ(Body Element System Japan)
・PHI Pilates Japan
・JAPICA日本ピラティス指導者協会

3-1ボディメンテナンス系ピラティス資格IBMA認定ピラティスインストラクター

IBMA(International Body Maintenance Association)が認定する資格は、ピラティスの基本理念やエクササイズの正しい指導方法、身体のメンテナンスに必要な知識を学べる点で信頼性が高いのが特徴です。

資格の名称 ピラティス3級
ベーシック
ピラティス2級
アドバンス
ピラティス1級
マスター
講座の内容 ・ピラティスの呼吸法
・伝統的なポーズ
・カラダの仕組み
・動き
・伝統的なピラティスを現代人向けにアレンジ
・姿勢分析法
・骨格アジャスト技術
・インストラクター育成の指導法
・養成スクール講師資格
・独立開業や認定校開講も可能。

受講時間 最短27時間 最短27時間 最短15時間
受講料 207,900円 237,600円 132,000円

(参考:IBMA認定ピラティスインストラクター資格取得コース

上記受講料には、テキスト代、認定資格試験料(10,000円)、IBMA個人会員入会金(3,000円)、初年度年会費(5,000円)が含まれています。
マスターインストラクター資格取得後、IBMA認定校として活動する場合は、別途加盟料(50,000円)と年会費(50,000円)が必要です。

3-2BESJ(Body Element System Japan)

BESJ(Body Element System Japan)は、ダンサーや幅広い年齢層に対応し、医療的な要素を取り入れた身体づくりやリハビリにも活用しやすいピラティス資格を提供しています。
BESJでは、マットピラティスの基礎資格を取得後、マシンピラティスの資格も学ぶことができるため、段階的にスキルを高められるカリキュラムが整っています。

資格の名称 マットピラティストレーナー
指導者資格コース
マシンピラティストレーナー
資格コース
講座の内容 マット上で行うピラティス指導法を学ぶ。基本的な呼吸法や姿勢改善メソッドを修得 リフォーマーやキャデラックなどの専用器具を使ったピラティス指導を学ぶ
受講時間 20~30時間 30~50時間
受講料 198,000円 286,000円

(参考:「BESJ」Body Element System Japan

受講料には認定証書・テキスト代が含まれます。BESJのピラティス資格は、目的に応じて必要な知識や技術を学べる体系的なプログラムです。基礎から専門的な指導まで、年齢や用途を問わず効果的にピラティスを活用したい方におすすめです。

3-3PHI Pilates Japan

PHI Pilates Japanは、ピラティスの伝統的なメソッドに加えて、現代的な運動科学やリハビリテーションの要素を組み合わせたピラティス教育機関です。

資格の名称 PHI Pilates Mat Ⅰ/Ⅱ
インストラクターコース
講座の内容 4日間の実技講習
80種類のピラティスエクササイズ(応用・修正含む)
姿勢の機能解剖
グループおよびパーソナル指導法の学習
受講時間 4日間
(各日10:00~18:00)
受講料 254,100円
テキスト費用 4,043円
資格維持制度 資格維持のためCEU(継続教育単位)取得が必要。
再受講でもCEU取得可

PHI Pilatesには、Mat Ⅰ/Ⅱ コース以外にも、さまざまなニーズに対応したコースがあります。

3-4JAPICA日本ピラティス指導者協会

JAPICAでは、ピラティス指導者として必要なスキルを体系的に学べる充実した資格コースが用意されています。
基礎から応用、専門領域、マスター資格まで段階的に学べるカリキュラムを備え、解剖学や姿勢分析、効果的な指導スキルの習得を重視しています。

受講生のレベルや目標に応じて、以下のようなコースがあります。

・ベーシックコースピラティスの基礎を学びます。
・アドバンスコース
・マシンピラティスコース
・専門コース
・マスターコース

資格の名称 マットピラティス
ベーシック
マットピラティス
アドバンス
講座の内容 ピラティスの基礎を学び、
修了証を取得するコース
歴史
原則
機能解剖学
姿勢評価
約50種類のエクササイズ
など
指導者資格取得を目指すコース
機能解剖学
姿勢評価
指導技術
コーチングなど
実践的な内容を学ぶ
受講時間 15時間
(講義・実技14h + 筆記試験1h)
71時間
(講義・実技20h / インターン19h / 自主トレ30h / 試験2h)
受講料 88,000円 220,000円
+試験料22,000円
入会金 スタジオ入会金
11,000円
スタジオ入会金
11,000円

(参考:JAPICA(日本ピラティス指導者協会)

JAPICAの資格コースは、ピラティス指導者としてのキャリアを築くための包括的な学習プログラムです。

ピラティスインストラクターとしての働き方

ピラティスインストラクターとしての働き方はさまざまです。
以下では、代表的な3つをご紹介します。

・正社員として働く
・フリーランスインストラクターとして活動する
・独立して開業する

詳しく見ていきましょう。

4-1正社員として働く

ピラティスインストラクターとして正社員で働くには、フィットネスクラブやヨガスタジオで経験を積んでからがおすすめです。
現在、ピラティス専門スタジオで正社員を募集している施設は少ないものの、フィットネスクラブやヨガスタジオではピラティスレッスンの需要が高まっています。

たとえば、JAPICAやJADP認定の資格を保有している場合、認定団体が運営する公式スタジオでの就職支援が受けられる場合もあります。就職活動のハードルが下がり、ピラティス専門インストラクターとしての道が開けます。また、資格保有者は新しいクラスの立ち上げを任されたり、個別セッションを担当したりするなど、より専門的で高付加価値な仕事に携われるでしょう。

ピラティスインストラクターとして働くには、フィットネスクラブやヨガスタジオで経験を積むことが現実的なステップです。基礎を学びながらスキルを磨き、需要のある分野での活躍を目指しましょう。

4-2フリーランスインストラクターとして活動する

フリーランスのピラティスインストラクターは、自由度の高い働き方が可能で、努力次第で専門性を活かしたキャリアを築けます。

正社員のような安定性はないものの、フリーランスとして活動すれば、フィットネスクラブだけでなく、さまざまな場所で働けます。
ピラティスは幅広い年齢層に対応できるため、クライアントのニーズが途切れにくいのが特徴です。
子ども向けの体幹トレーニングから高齢者向けの体力維持プログラムまで、個々の状況に合わせたレッスンがあるので、より多くの人に教えられます。
年齢や体力に制限されずにできるエクササイズなので、長期的な需要が見込まれるでしょう。
フリーランスインストラクターは、人脈や営業力も必要ですが、資格や経験を活かしながら自由度の高い働き方ができる職業です。自身のスタイルを確立し、専門性を深めることで、さらなる活躍の場を広げられるでしょう。

4-3独立して開業する

ピラティスインストラクターとして独立し、スタジオや教室を開業する選択肢もあります。
しかし、独立開業には、指導スキルだけでなく、スタジオ運営や集客に関する知識が必要です。
たとえば、自身のスタジオを立ち上げる場合、SNSや地域の広告を活用して、ターゲット層にリーチするといいでしょう。オンラインレッスンを併用すると、遠方のクライアントにも対応可能です。また、特定のニーズに応えるプログラム(マタニティピラティス、シニア向けピラティスなど)を展開すると、差別化を図れます。

ピラティススタジオの開業は、まずは正社員やフリーランスの経験を積んでノウハウを学び、指導力や運営スキルを活かせると成功につながるでしょう。

ピラティスインストラクターに向いている人の3つの特徴

では、どんな人がピラティスインストラクターに向いているのでしょうか?
ここでは、ピラティスインストラクターに向いている人の特徴を4つご紹介します。

・身体を動かすことが好きな人
・人と関わるのが好きな人
・新しい知識やスキルの習得に意欲的な人

5-1身体を動かすことが好きな人

身体を動かすことが好きで、ピラティスの魅力を感じられる人は、ピラティスインストラクターに向いています。

ピラティスは体幹を鍛え、筋肉の柔軟性を高めるエクササイズです。
特にサーフィンやゴルフなどのスポーツを楽しむ人々にも取り入れられており、全身を意識的に動かす効果を実感しやすい運動です。そのため、運動の楽しさや充実感を感じられる人は、指導者としても魅力を存分に伝えられるでしょう。

たとえば、「体幹を鍛えたい」「筋肉をしなやかにしたい」という目的を持つクライアントに対し、自分自身が楽しみながら運動する感覚を共有できる人は、ピラティスの効果をわかりやすく伝えられます。

身体を動かすことを楽しみ、ピラティスの魅力を実感できる人は、インストラクターとしてその価値をクライアントに共有できる素質があります。

5-2人と関わるのが好きな人

人と関わるのが好きな人は、ピラティスインストラクターに向いています。
クライアントとの信頼関係を築き、ニーズに合わせた指導を行うのが大切な要素だからです。

たとえば、クライアントが初めてのレッスンで緊張している場合、インストラクターが親身に話しかけ、体調や目的を丁寧にヒアリングすると安心感を与えられるでしょう。また、クライアントのニーズに応じたパーソナライズされた指導を行えば、継続的な信頼関係を築けます。明るく親しみやすいインストラクターは口コミや紹介によって新たなクライアントを集めやすいでしょう。

ピラティスインストラクターは、人と関わるのが好きで、自分の情熱や魅力を活かしたい人に最適なキャリアと言えるでしょう。

5-3新しい知識やスキルの習得に意欲的な人

ピラティスインストラクターには、学ぶのが好きで、向上心を持って最新の知識や技術を習得し続けられる人が向いています。
ピラティスの世界は常に進化しており、新しい科学的知見やトレンドが取り入れられているためです。

たとえば、新しいエクササイズや道具を取り入れると、クライアントの個々のニーズに応じたカスタマイズが可能です。また、定期的にセミナーや研修に参加し、最新の研究や技術を習得すると、指導の幅を広げられるでしょう。

ピラティスインストラクターとして成功するには、学びを楽しみ、自分のスキルを高め続けることが必要です。

ピラティスインストラクターの年収は?

ここでは、ピラティスインストラクターの年収について見ていきましょう。

・平均年収は300万円
・資格を取得すれば年収500万円以上も目指せる
・独立開業すれば年収1,000万円以上を目指せる

以下で詳しく解説していきます。

6-1平均年収は300万円

ピラティスインストラクターの平均年収は約300万円程度とされています。
収入を増やすには、集客力やレッスンの頻度を高める工夫が必要です。

ピラティスインストラクターは、個別または少人数の指導スタイルが主流であるため、レッスンの頻度やクライアントの数が収入に直結します。
また、スタジオ運営では場所代や設備費用などのコストが収益を圧迫する要因になります。
例えば、レッスンの頻度を増やすために、マシンピラティスの資格を取得し、幅広いクラスを持てるスキルを身につけるといいでしょう。また、オンラインレッスンを取り入れると、物理的な場所に縛られずに多くのクライアントに対応する仕組みを作れます。

ピラティスインストラクターの収入は、努力次第で伸ばせます。集客力やレッスン内容の多様化に注力し、自分の強みを活かして収益アップを目指しましょう。

6-2資格を取得すれば年収500万円以上も目指せる

ピラティスインストラクターが資格を取得し、マシンの指導スキルを身につければ、年収500万円以上も目指せます。
日本ではマットピラティスのグループレッスンが主流でしたが、近年ではマシンを使ったグループレッスンをするスタジオも増えているからです。
マシンを使った指導ができるようになると、レッスンの幅が広がりより多くのクラスを担当する機会が増えるため、収入アップが期待できます。
たとえば、マシンの資格を取得したインストラクターは、マットレッスンに加えて、少人数制のマシンレッスンを行えば、単価の高いクラスを増やせるでしょう。また、専用スタジオでの活動や企業向けの特別クラスを担当し、年収500万円以上のインストラクターも存在します。

マシンピラティスの資格取得は、キャリアを次のステージへ進めるための有効なステップと言えるでしょう。

6-3独立開業すれば年収1,000万円以上を目指せる

ピラティススタジオの独立開業は、年収1,000万円以上を目指せます。
しかし成功するには、質の高いレッスンと効果的な経営マネジメントが必要です。

スタジオ開業により、プライベートレッスンやグループレッスンから安定した収入を得られる可能性が広がります。
たとえば、プライベートレッスン1回あたり8,000円〜10,000円の料金設定で、1日5〜10人のクライアントに対応すれば、安定した収益が期待できるでしょう。しかし、設備費や賃貸料などの経営コストが発生するため、経営計画が重要です。

独立開業は、リスクを伴いますが経営スキルはあり、質の高いレッスンの提供ができれば、高収入を実現できる可能性があります。成功には計画性と継続的な努力が必要ですが、大きなやりがいと報酬が期待できるでしょう。

ピラティスが好きで情熱があれば誰でもピラティスインストラクターを目指せる


ここまで、ピラティスインストラクターになるための手段やおすすめの資格、向いている人などについて詳しく解説してきました。
ピラティスインストラクターは、ピラティスへの興味と学び続ける意欲があれば誰でも目指せる職業です。初心者や未経験者でも情熱があれば挑戦可能です。

ピラティスは、心と身体を豊かにし、前向きな生き方をサポートするエクササイズです。レッスンを受ける人々は年齢や体型、目的が多様であるため、インストラクターには多様性を考慮した指導が求められます。また、「身体を動かすのが好き」「人と関わることが好き」「向上心がある」人には特に向いていると言えるでしょう。

年齢を気にしてインストラクターになることをためらっている人でも、自分らしさや情熱を活かすことで活躍できます。また、他人の健康サポートに興味がある人や、ボディメイクに関心がある人は、ピラティスを通じて自身のキャリアを築けるでしょう。未経験者でも、ピラティスの知識や技術を学ぶ意欲さえあれば、インストラクターを目指せます。

ピラティスインストラクターは、誰もが挑戦できる職業です。ピラティスの魅力を近くで感じながら、自分を高め、クライアントをサポートする仕事に挑戦してみてはいかがでしょうか。

日本インストラクター技術協会編集部
インストラクターの専門性を高めるためや地位向上を目的とした団体である日本インストラクター技術協会(JIA)編集部が運営するコラムです。
美容・健康・ボディケアの資格の筋トレインストラクター、シェイプアップインストラクターや骨格診断士。心理カウンセラー資格のメンタル心理インストラクター、子供心理カウンセラー®、音楽療法カウンセラーや行動主義心理アドバイザー®など様々な資格を認定しています。
日本インストラクター技術協会編集部