味噌栄養アドバイザー資格

おすすめ味噌資格4選|味噌を極めるための資格がすべてわかる!

普段の食事で食べることが多い味噌。

味噌が大好きな方の中には、「味噌をよりおいしく食べられるようになりたい」「オリジナル味噌を作ってみたい!」なんて考えを持っていらっしゃる方もいるのではないでしょうか。
また「味噌の知識を仕事に役立てたい」「味噌の健康効果を知りたい」と思っている方もいるかもしれません。

そんな方におすすめなのが、味噌資格です。
味噌資格では、味噌の栄養素や活用のコツなどの基本的な知識に加え、各地の味噌の違いや味噌づくりのノウハウなどを学べます。
味噌に関する仕事へつながる資格もあり、食生活だけでなくキャリアアップにも役立つでしょう。

この記事では、そんな味噌資格の基本情報や特徴・実際にお店を開く際に必要な資格などを解説します。
味噌を味わい、楽しみたい方や、仕事の幅を広げ新しい可能性を見つけたい方に役立つ内容です。
ぜひご覧ください。
おすすめ味噌資格4選|味噌を極めるための資格がすべてわかる!

目次

味噌資格とは

まずは味噌資格がどんなものかを知っていきましょう。
味噌資格の内容と、注意点を解説します。

1-1味噌資格の概要

味噌資格は、味噌の栄養や成分などの知識・味噌料理のレシピ・調理のコツなどが得られる資格です。
国家資格と民間資格があり、どちらも味噌の作り方について触れていますが、資格の目的が違います。

国家資格は、お店などで販売する味噌を製造できる技能を証明します。
一方民間資格は、オリジナル味噌を作り楽しむことなどが目的で、味噌の販売は目的ではありません。

同じ味噌資格でも国家資格と民間資格では、証明する技能や目的が違うと覚えておきましょう。

1-2味噌資格単体では製造や販売はできない

味噌資格には国家資格がありますが、実はこちらを取得しても味噌の製造・販売はできません。

味噌に限らず、多数の人に食品を提供する目的で製造・販売するには、国や自治体に営業許可が必要です。

つまり味噌の製造・販売をするには、味噌資格だけでなく、食品衛生法で必要とされている別の資格も必要というわけです。

味噌を扱う工場やお店の開業を検討している方は、あとから紹介する味噌資格以外の必要資格についても、しっかりチェックしておきましょう。

味噌資格でできること

味噌資格は、家庭でも仕事でも活用できる資格です。
味噌資格で得た知識や技術を活かせる場面をご紹介します。

2-1味噌を使った料理を楽しめる

味噌資格では、味噌を使った料理に役立つ知識や技術が手に入ります。

【味噌資格で学べる主な内容】
・味噌の栄養や成分
・味噌を使ったレシピ
・調理での扱い方

味噌は発酵食品であり、温度や保存状態により味わいや風味が変わる繊細な食品です。
味噌の成分や味を最大限に楽しむには、味噌の性質を理解しておかなくてはなりません。
味噌資格は、味噌の性質を学ぶのにピッタリの資格といえます。

また味噌資格は、味噌を使った料理を作るときだけでなく、味噌の購入や外食でも活かせます。

味噌ごとの違いを正しく理解すれば、作りたい料理や目的に合わせた味噌を選択できるでしょう。
また味噌ごとの味の特徴を知っていれば、料理に使われた味噌を当てるなんて楽しみ方も。

味噌資格は、生活の中で今以上味噌を楽しむのに有効な資格といえます。

2-2「手前味噌」を作れるようになる!?

味噌資格では味噌の作り方を学べるため、自分だけの味噌を作ることも可能です。

昔の日本では、味噌は家ごとに仕込んで作るのが当たり前でした。
味噌の贈りあいも日常的に行われ、お互いの味噌を自慢しあうこともあったそうです。
このことから、自画自賛を指す「手前味噌」なんて言葉も生まれています。

ちなみに、注意点のところで味噌づくりには許可がいると解説しましたが、これは不特定多数の人に味噌を渡す場合に必要な許可のため、個人的に楽しむ分には問題ありません。

「味噌資格で味噌づくりを学び、自分だけのオリジナル味噌を作る」
これも味噌資格で得られる楽しみ方といえるでしょう。

2-3味噌を扱う職業での活躍も

味噌資格は味噌を個人的に楽しむだけでなく、仕事でのキャリアアップや、就職・転職にも活用できます。

例えば国家資格である「味噌製造技能士」は、取得すれば味噌の製造工場などでのキャリアアップや就職に有利に働きます。

民間資格でも、味噌の味・種類などの知識や、味噌を料理に使う際のコツや保存法などの技術を活かせば、キャリアアップを望めるかもしれません。味噌や和食を扱う販売店や、和食料理を提供する飲食店で活躍できるでしょう。

就職や転職でも、味噌を扱う企業や店舗で味噌資格をアピールできれば、ほかの応募者に差をつけられます。

履歴書や面接など、味噌資格をアピールできるタイミングはたくさんあるため、採用試験を有利に進められるでしょう。

2-4味噌のおいしさを広める活動もできる

味噌資格は、資格から得た知識や味噌の扱い方を伝える活動にも役立ちます。

味噌資格を取得すれば、味噌を使った料理作りや、味噌づくりのワークショップを開くなど、味噌のおいしさ・楽しさを広める活動ができるようになります。また料理教室で講師として独立したい方にも、味噌資格は役立つでしょう。

講師活動が有名になれば、企業や有名店と一緒に仕事ができる可能性も。

このほか和食料理店などのコンサルタントでも、味噌資格を活かした活動ができるでしょう。
味噌に関する知識や技術を活かしたアドバイスができるようになれば、新規顧客獲得につながる可能性もあります。

味噌に詳しいグルメライターとして活動し、味噌や味噌を扱うお店のおいしさを広めるのも面白いかもしれません。

一見味噌と関係ないように思える仕事でも、資格で得た知識や技術を活かせば、仕事の幅を広げるのに役立ちます。
「現在の仕事をもっと発展させたい」「新しい顧客や仕事を呼び込みたい」と考えている方にも、味噌資格はおすすめです。

おすすめの味噌資格4選

おすすめの味噌資格4選

次に、実際の味噌資格からおすすめを4つご紹介します。
資格はそれぞれ内容が違うため、違いに注目しながらご覧ください。

3-1味噌栄養アドバイザー

資格の概要
認定協会 日本インストラクター技術協会(JIA)
受験資格 特になし
受験料 1万円(税込)
受験申請 インターネットからの申し込み
受験方法 在宅受験
合格基準 70%以上の評価
試験日程 毎年偶数月20〜25日
(申し込みは受験月前月1〜31日)
資格試験概要 味噌のはじまり/味噌の役割/味噌の種類/味噌の選び方/味噌の味の違い/味噌の色の違い/北海道味噌/津軽味噌/仙台味噌/秋田味噌/会津味噌/信州味噌/越後味噌/江戸甘味噌/佐渡味噌/味噌の保存方法/味噌のカビ対策と賞味期限/手作り味噌の基礎知識/味噌作りの諸注意/基本味噌の作り方/味噌と健康/味噌と美容/味噌とダイエット効果/味噌と生活習慣病など

「味噌栄養アドバイザー」は、味噌や味噌料理に関する基本的な知識を持っていることを証明する民間資格です。

味噌の種類や保存方法など、味噌を使ううえで必要な知識から、味噌を使った料理のレシピ・手作り味噌やアレンジ味噌の作り方などを学べます。

資格試験が2か月に一度行われており、在宅受験できる資格です。
試験日程が調節できるため、仕事や家事の片手間でも挑戦しやすいでしょう。

3-2味噌エキスパート

資格の概要
認定協会 日本安全食料料理協会(JSFCA)
受験資格 特になし
受験料 1万円(税込)
受験申請 インターネットからの申し込み
受験方法 在宅受験
合格基準 70%以上の評価
試験日程 毎年偶数月20〜25日
(申し込みは受験月前月1〜31日)
資格試験概要 味噌について/味噌汁について/味噌の料理においての役割/味噌の選び方/味噌の色や味/味噌の作り方/大豆の健康・美容効果/北海道味噌・仙台味噌・信州味噌・越後味噌・江戸甘味噌・東海豆味噌・関西白味噌・九州麦味噌などの味・特徴・歴史・使われている料理/肉・魚介類・海藻・豆腐・乳製品・野菜・フルーツを使った味噌レシピ・味噌を使ったお菓子など

先に紹介した「味噌栄養アドバイザー」同様、味噌の基本的な知識があることを証明できる民間資格ですが、学べる内容に少し違いがあります。

「味噌エキスパート」は、味噌の歴史や使われている料理など、味噌の文化面も勉強できる資格です。
味噌ごとの作り方の違いなども学べるため、味噌づくりをしたい方にも役立つでしょう。

「味噌栄養アドバイザー」と「味噌エキスパート」は両方とも在宅で答案用紙を記入後、郵送するだけで試験を受けられ、受験日程も同じなため、ふたつまとめて受験も可能です。

両方同時に取得すればより深く味噌について学べます。
味噌の知識や技術を深めたい方や、仕事に活かせる技能を少しでも多く得たい方は、同時取得に挑戦してみてはいかがでしょうか。

3-3みそソムリエ

資格の概要
認定協会 一般社団法人 東京味噌会館
受験資格 味噌や味噌文化に興味・関心がある方ならだれでも
(ただし試験と講座が一体化しているため、専用の講座を受ける必要がある)
受験料 3万5,000円(税込)(受講料・テキスト料込)
受験申請 公式サイトより申し込み
受験方法 ・筆記試験(短答式・論文)
・実技試験(講義中に説明を聞き、設問に回答する)
合格基準 非公開
受験日程 公式サイトより発表
資格試験概要 味噌の歴史/種類/原材料/表示/味噌職人による仕込み方講義/味噌汁判定/味噌を味わい判別する実技試験など

「味噌ソムリエ」は、味噌の知識を正しく持ち、味噌の魅力を広める力があることを証明する民間資格です。
味噌の基本的な知識を習得するだけでなく、プロの味噌職人による味噌の仕込み方など、本格的な内容を学べます。

実技試験では、味噌汁や味噌そのものを実際に口にして、味や塩分・種類を判定する試験が行われます。
実際に味噌を扱うときに必要な技術を試されるため、民間資格ですがかなり本格的な内容を学べるでしょう。

受験資格は特にないとされていますが、資格をとるには協会の講義を受けることが条件なので、これが実質の受験条件といえるでしょう。

指定の講義は協会が用意した会場へ決められた日に行くことや、講義は年1回のみで募集期間も限られているため、受験の際はこれらの条件にも注意が必要です。

3-4味噌製造技能士

資格の概要
認定協会 ・厚生労働省
・委託先:中央職業能力開発協会(JAVADA)
受験資格 ・2級:実務経験2年以上(学歴により実務経験不要の場合あり)
・1級:7年以上の実務経験または2級合格後2年以上の実務経験(学歴により実務経験年数の変動あり)
受験料 ・学科試験:3,100円
・実技試験:1万8,200円
(都道府県により異なる場合あり)
受験申請 各都道府県の職業能力開発協会へ郵送などで申し込む
受験方法 筆記試験・実技試験を指定の試験場にて行う
合格基準 非公開
受験日程 ・学科試験:7月中旬〜9月上旬・1月下旬〜2月上旬
・実技試験:6月上旬〜9月中旬・12月上旬〜2月中旬
資格試験概要 学科試験:味噌製造法・微生物および酵素・科学一般・電気・関係法規・安全衛生/実技試験:味噌製造作業

「味噌製造技能士」は、味噌の製造に関する技能を認定する国家資格。
味噌を作るのに必要な知識と実力があることを証明できます。

取得すれば味噌メーカーなどの工場で活躍できることを考えると、生活で活かすよりも仕事で活用できるタイプの資格といえます。

試験は1級と2級があり、1級は米味噌だけでなく、麦味噌や豆味噌など、さまざまな種類の味噌の知識・技術を求められます。味覚による判別や味噌の状態の見極めなども試験に含まれるため、1級合格を目指すなら、普段から味噌に対する観察力を鍛えておく必要があるでしょう。

受験には実務経験が数年以上必要なことや、試験は学科と実技の2つあるなど取得が大変な資格ですが、その分確かな実力を証明できるため、キャリアアップを目指すなら取得しておきたい資格です。

受験の際は、実務経験の条件を満たしているか、しっかり確認してから挑みましょう。

味噌の製造・販売時に持っておきたい資格や設備

注意点でも解説しましたが、味噌の販売や製造には、味噌資格ではなく別の資格も必要です。
また工場や飲食店を開業する際は、専用の設備を用意しなくてはなりません。

ここでは、味噌の製造・販売時に必要な資格と設備を解説します。

4-1食品衛生責任者

資格の概要
認定協会 保健所
受験資格 都道府県や保健所が実施する食品衛生責任者養成講習を受講する
受験料 保健所により異なる
受験申請 保健所へ申し込む
受験方法 筆記試験(講習会の最後に試験を行う)
合格基準 非公開
受験日程 講習会日程に準ずる
資格試験概要 主な食中毒・健康被害および食品事故ならびにその原因/食中毒などの発生を防止するための基本的な対応/食品衛生法の全体像/自主的な衛生管理に関すること/自主回収報告制度に関すること/営業規定に関すること/そのほか食品衛生関連法規に関すること/環境衛生/労働衛生など

「食品衛生責任者」は、食品を扱う工場や飲食店に必ずひとり配置する必要がある資格です。
工場やお店では、手洗いや消毒の徹底、食材や調理器具を衛生的に管理することを指導する役割があります。

「食品衛生責任者」は保健所で行われる講習会に参加し、最後に行われる試験に合格すると取得できます。
合格率は非公開ですが、講習の内容をしっかり覚えておけば合格できるレベルです。

味噌資格を活かした施設の開業を目指すなら、取っておくことをおすすめします。

4-2製造・販売専用の設備

味噌の製造や販売をするには、製造や調理に必要な設備も用意する必要があります。

味噌を製造する工場を運営するには、食品衛生法に基づく営業許可である「味噌製造許可」が必要です。
この許可を得るには、特定の条件を満たした工場を用意しなくてはなりません。

条件は複数あるため、すべて満たすにはプロの手を借りる必要があるでしょう。
具体的には、工場設備の設置になれた業者や、営業許可手続きに強い行政書士などがあげられます。

工場や飲食店の経営を検討されている方は、資格取得だけでなく必要な設備の準備も視野に入れておきましょう。

味噌資格の勉強方法

これまで、味噌資格や資格を活かすのに役立つ知識を解説しました。
最後は、味噌資格を取るための勉強方法をお伝えします。

これから解説する3つの方法の中から最適な方法を選び、試験対策に取り組んでみてください。

5-1独学で学ぶ

味噌資格の中でも、受験条件が設けられていないものや、資格試験が専用講座に含まれていないものであれば、独学でも勉強できます。

独学は試験までの勉強計画を立て、それに沿って行動するため、自分の理解度にあわせた学習が可能です。
また試験対策にかかる費用がテキスト代だけで済む分、リーズナブルに試験対策を行えます。

一方、勉強計画・テキスト選び・モチベーション維持なども自分で行うため、大変な面も。
マイペースに黙々と試験対策に取り組める方なら問題ありませんが、難しいと感じるなら別の方法をおすすめします。

5-2講座を受講する

味噌資格を取るために、講座を受講するという方法もあります。
また、そもそも資格取得に特定の講座を受講しないといけないものもあるので、資格を選ぶときはその点も注目しつつ選ぶとよいでしょう。

受験条件に講座の受講が含まれていない資格でも、通信講座を利用すればスムーズに勉強できます。

通信講座では、テキストや勉強計画は講座の教材やカリキュラムに含まれているため、必要ありません。
試験対策に集中できるうえに、添削問題などを通して講師とやり取りできる分、モチベーション維持が独学より簡単です。

「味噌資格を独学で勉強するのはちょっと不安…」と考えている方は、通信講座の利用をおすすめします。

5-3たくさんの味噌を味わう

さまざまな味噌を実際に食べてみるというのも、味噌資格の勉強法の1つです。

味噌資格の試験概要を見るとわかりますが、ほとんどの資格に味噌の「味」にかかわる内容が含まれています。
味噌ごとの細かな味の違いを覚えるなら、食べるのが一番です。

味噌資格の試験対策では、味噌をちょっとだけ舐めてみる・料理に使うなど、味噌を実際に味わってみましょう。
香りや味など、五感を使いながら勉強すれば、机に向かう状態よりも覚えやすくなります。

テキストの内容を覚えるのも大切ですが、余裕があれば実際にいろんな味噌を食べてみるのもおすすめです。

まとめ

味噌資格は、普段何気なく食べている味噌の奥深さを学べる資格です。

食事に活かすだけでなく、キャリアアップや就職・転職にも活用できます。
特に国家資格である「味噌製造技能士」があれば、味噌職人としての技能を活かした仕事ができるようになるでしょう。

また味噌を扱う工場や飲食店を開業する際は、別の資格や専用の設備が必要になるため、事前にしっかり調べておきましょう。

味噌資格を取得できれば、知識や技術を生活に用いることで、今以上に豊かな食生活やキャリアを送れるようになる可能性があります。
興味を持った方は、ぜひ味噌資格への挑戦をご検討ください。